マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

TeX Gyre フォントのキリル文字

以前の記事で、TeX Gyre Termes フォントでキリル文字を出力する例を載せたが、2009 年 9 月の改版で、ライセンス上の理由*1で、TeX Gyre コレクションの全てからキリル文字が削除されていたということに今になって気付いた。

勿論、今ではキリル文字を含むフリーの Unicode フォントは多数存在する。ただ、TeX ユーザに馴染みの深い Adobe 基本 35 書体のキリル文字が揃ったフリーの Unicode フォントというのは他に見当たらない気がするので、非常に残念である。

問題になるのは「GPL か LPPL か」という点だけなので、Ghostscript フォントを直接使う(必要なら OpenType に変換する)というのは可能だと思うのだが、それをやっている人はいるのだろうか。

*1:TeX Gyre フォントは URW++ の Type1 フォント(Ghostscript に含まれるもの;ライセンスは GPL)の派生物であるが、LPPL 系のライセンス(GUST Font License)で配布されている。これについて疑問に感じていたのだが、実際にこれはミスであったらしい。問題の発覚を受けて、TeX Gyre の制作チームでは、原版にした URW++ フォントの全ての著作者に LPPL での配布の許諾を求め、許諾されなかった部分を削除したようである。