マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

TeXのプリミティブで展開可能なやつ(2)

前回の続き。今回はpTeX系について。

pTeX系関連の注意事項

※一般の注意事項については初回の記事を参照。

  • upTeXで「和文文字を含む\the-文字列」が生成される場合、和文文字トークンの和文カテゴリコードは、その時点における当該の和文文字に対する和文カテゴリコード(\kcatcodeの値)になる。もし和文カテゴリコードが15だったら、アレなこと*1になる。
  • “フォント”の引数には、\jfont\tfontも使える。

pTeXのやつ

  • pTeXの追加のif-トークン ☆:

    • \ifdbox‹整数:ボックス番号›
    • \ifddir
    • \ifjfont‹フォント›
    • \ifmbox‹整数:ボックス番号›
    • \ifmdir
    • \iftbox‹整数:ボックス番号›
    • \iftdir
    • \iftfont‹フォント›
    • \ifybox‹整数:ボックス番号›
    • \ifydir
  • “漢字コード変換子”、すなわち\euc‹整数›\jis‹整数›\kuten‹整数›\sjis‹整数›:「当該の漢字コードでの符号値が引数の整数に等しい和文文字の、内部漢字コードでの符号値」の十進表記文字列。

  • \ptexrevisionpTeXのリビジョン番号の文字列。

    • なお\ptexversion\ptexminorversionは読取専用整数パラメタである。
  • \kansuji‹整数›:その整数の(一〇方式の)漢数字表記の文字列。負数の場合は空になる。

    • \kansujicharで漢数字として使用する文字を変更できる。

upTeXのやつ

  • upTeXの追加の“漢字コード変換子”:
    • \ucs‹整数›
      ※将来にはpTeXでもサポートされる予定。

e-pTeXのやつ

e-pTeX独自(つまり、“非eのpTeX系”にも“非pTeX系”にもない)のプリミティブは存在する*2のだが、その中には展開可能のものはなさそう。

\Uchar\UcharcatについてはXeTeXの記事を参照。

(続く)

*1:「欧文扱い」が適用されるので、UTF-8のバイト列を表す欧文文字トークン列(カテゴリコード12)に変換される。

*2:例えば\epTeXinputencodingなど。なお「e-upTeX独自」、つまり「e-upTeXにあるがupTeXにもe-pTeXにもない」プリミティブは存在しない。