2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧
extractbb の自動実行許可の設定 (アレwiki) “extractbb の自動実行許可の設定”の話は、少し昔なら、TeX のインストールの話の中に書かれていたはずである。しかし、知っての通り、TeX Live 2015 からはこの設定が既定で行われるようになったため、インス…
えー、また「ドライバ」の話である。 前回の記事では、TeX 用語の「ドライバ」という語に少し異なる 2 つの意味があるという話をした。すなわち、「dvipdfmx 等の DVI ウェア(dvi ドライバ)」という意味と、「dvipdfmx.def などのファイル(に書かれたコー…
今回は「ドライバ」についてやや詳しい話をする。 ……というと「またか」と思った人もいるだろう。dvipdfmx を使うならドライバオプションは dvipdfmx にしろ、云々。そう、確かにそのドライバの話なんだが、ここで質問。「ドライバ」という用語はどういうも…
(前回の続き) 「出力命令」が上手くいく方法 次の手順に従うと「悩ましいカウンタ出力命令」を正常に動作させることができる。 まずは、「数値を出力に変換する」マクロを(脆弱でも何でもよいので)作る。すなわち、\format@hoge{hogeの数値の十進表記} …
(前回の続き) さて、前回の話では、せいぜい「1 を足す」、あるいは算術演算を行う程度のことだったので、intcalc パッケージを使うくらいで事なきを得た。しかし、これが本質的に完全展開可能にできない要素、例えば「カウンタの値によってフォントを変え…
何が問題なのか 何故これが“難しい話”なのかというと、カウンタの出力形式を決めるマクロ \theナントカ は、一般には“完全展開可能であることが必須”とされているからである。つまり次のような単純な実装ではダメなのである。% hoge の出力形式を % "<piyo+1の算用数字>.<hogeの算用数字>" としたい</hogeの算用数字></piyo+1の算用数字>…
……流石にそれはあり得ないだろうが、では texmf.cnf の検索対象のパスはどのように決まっているのだろう。チョット調べみた。 前提 調査対象は最新の TeX Live 2015(Windows)とする。現在の Kpathsearch では texmf.cnf は複数読込になっていて、実際に読…
えー、要するに dvipdfmじゃなくてdvipdfmxを使おう という話。 ……というと、「え、そんなの至極アタリマエじゃん」と思うかもしれない。そう、確かにそれがアタリマエなんだけど、しかし「何か特段の理由があって敢えて(dvipdfmx があるシステムで)dvipdf…
CTAN: Package BXjscls v1.0b。 今回の改修内容はバグ修正が主。 番号付リストの第2レベル 以前の版でこの XeLaTeX 文書をコンパイルすると……\documentclass[xelatex,a4paper,ja=standard]{bxjsarticle} \begin{document} \begin{enumerate} \item ほげほげ …
背景 大規模な LaTeX 文書の作成において、ソースファイルを分割して管理してる。 その上で、“今書いている章だけ”コンパイルするため、大本のファイル(thesis.tex)中の \input や \include を適宜コメントアウトしている。あるいは \includeonly を利用し…
(前回の続き) これまでは“日本語処理用パッケージ”を利用しない文書について考えてきた。しかし現在では XeLaTeX については zxjatype、LuaLaTeX については LuaTeX-ja を利用して日本語を含む文書(あるいは“日本語の文書”)を作成することも行われ始めて…
先日の記事で「upLaTeX で Unicode 文字が何でも出力できるとは限らない」という話をした。それでは、XeLaTeX や LuaLaTeX ではどうか。これらのエンジンは(TFM やら VF やら CMap やらを介すること無く)物理フォント(OpenType フォント)に Unicode で直…