書いておかないと自分でも忘れるので。
precisetext オプション
新しい XeLaTeX を使う場合に
\documentclass[xelatex,jafont=ipaex,precisetext]{bxjsarticle}
のようにオプションに precisetext
を付けておくと、例のアレ
\XeTeXgenerateactualtext=1
が実行される。既定では無効になっている。
こういう事情があるため、既定で有効にするかは思案中……。
simplejasetup オプション
simplejasetup
は「簡易な日本語出力用設定」を指示するクラスオプションである。すなわち、エンジンが XeLaTeX で和文ドライバが minimal であり、かつ“他に何も日本語するための設定されていない”場合に、デフォルトで例のアレ
\XeTeXlinebreaklocale "ja" \XeTeXlinebreakskip=0pt plus 1pt minus 0.1pt \XeTeXlinebreakpenalty=0
を実行するようになる。つまり和文がちゃんと行分割されるようになる。
simplejasetup
は既定で有効になっている。(無効にするためのオプションが nosimplejasetup
。)だから次のような文書でも行分割が行われる。
% XeLaTeX 文書, 文字コードは UTF-8 \documentclass[xelatex,a5paper,ja=minimal]{bxjsarticle} % zxjatype も xeCJK も zhspacing も無い! \usepackage{fontspec} \setmainfont{IPAexMincho} \begin{document} 寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ、% 海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、% 食う寝る処に住む処、藪ら柑子の藪柑子、% パイポパイポ、パイポのシューリンガン、% シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイの% ポンポコピーのポンポコナーの{\TeX}はアレ。 \end{document}
和文ドライバが standard(標準設定)の場合は simplejasetup
は自動的に無効になる。また、minimal の場合でも、xeCJK(zxjatype)や zhspacing などの日本語(CJK)処理用パッケージを利用していると判断される場合も、自動的に無効になる。
BXJS クラスは、その設計において日本語処理用パッケージの使用を前提としているため、simplejasetup
の設定が実際に役に立つ場面は非常に限られると思う。