マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

メモ:LaTeX でアレした時にどう改頁されるか

※もちろん横組みを仮定する。奇数ページが見開き右側にある。
※一段組(onecolumn)を仮定する。

標準文書クラスの場合

\cleardoublepage
  • oneside: 単に改ページ。
  • twoside: 奇数ページまで改ページ(改丁)。
章見出し(\chapter)の出力の前

\chapter は report と book にのみ存在する。

  • twoside かつ openright: 奇数ページまで改ページ。
  • それ以外: 単に改ページ。
部見出し(\part)の出力

前処理。

  • article: 改ページしない(\section と同様)。
  • report や book: \chapter と同様。

後処理。

  • article: 改ページしない(\section と同様)。
  • report や book:
    • twoside かつ openright: 奇数ページまで改ページ。飛ばすページを白ページに。
    • それ以外: 単に改ページ。
前付(\frontmatter)、本文(\mainmatter)

book にのみ存在する。

  1. 改ページ処理
    • twoside: 奇数ページまで改ページ。
    • oneside: 単に改ページ。
  2. ページ番号を1にリセット。

※ページ番号リセットのため、twoside+openany でも改丁する。

後付(\backmatter)

book にのみ存在する。

  • twoside かつ openright: 奇数ページまで改ページ。
  • それ以外: 単に改ページ。
標題ページ(titlepage 環境)

環境開始時:

  1. 改ページ処理
    • book かつ twoside: 奇数ページまで改ページ。
    • それ以外: 単に改ページ。
  2. ページ番号を1にする。
  3. (ページスタイルを empty にする。)

環境終了時:

  1. 改ページする。
  2. oneside: ページ番号を1にする。
※titlepageの内容が複数ページにわたる場合、2ページ目以降には「2、3、…」のノンブルが付く。
※最初の \cleardoublepage を book に限定しているのが奇妙。これだと、report + twoside の場合は、偶奇がずれてしまう可能性がある。
補足

「oneside + openright」というのは奇妙な組合せであるが、明示的に禁止されているわけではないらしい。しかし、上記の挙動を見る限り、「oneside の場合は openright は実質的に無効(常に openany になる)」といえそうだ。

jsclasses バンドルのクラスの場合

\cleardoublepage
  • oneside: 単に改ページ。
  • twoside かつ openright: 奇数ページまで改ページ。(〠)
  • twoside かつ openleft: 偶数ページまで改ページ。(〠)
  • twoside かつ openany: 奇数ページまで改ページ。

(〠) 途中飛ばすページを白ページにする。

前付(\frontmatter)

book にのみ存在する。

  1. 改ページ処理
    • twoside かつ openright: 奇数ページまで改ページ。(〠)
    • twoside かつ openleft: 偶数ページまで改ページ。(〠)
    • それ以外: 単に改ページ。
  2. ページ番号を1にリセット。

※twoside で、openleft または openany の場合、ページ番号の偶奇がずれてしまう。

前付(\frontmatter)

標準文書クラスの場合と同じ。ただし(〠)。

※openright でも奇数ページから起こすので、偶奇はずれない。しかし、直後が \chapter だった場合、見開き2ページが丸々白ページになる可能性がある。

標題ページ(titlepage 環境)

環境開始時:

  1. 改ページ処理
    • book かつ twoside: 奇数ページまで改ページ。(〠)
    • それ以外: 単に改ページ。
  2. ページ番号を、現在の値が奇数なら1、偶数なら0にする。
  3. (ページスタイルを empty にする。)

環境終了時:

  1. 改ページする。
  2. oneside: ページ番号を1にする。
クラス直前ページ出力パターン
jsbook + twoside6(偶数)→ 標題/(1) → 次/2
jsbook + twoside7(奇数)→ 白/(8) → 標題/(1) → 次/2
jsbook + oneside6(偶数)→ 標題/(1) → 次/1
jsbook + oneside7(奇数)→ 標題/(0) → 次/1
jsreport + twoside6(偶数)→ 標題/(1) → 次/2
jsreport + twoside7(奇数)→ 標題/(0) → 次/1
jsreport + oneside6(偶数)→ 標題/(1) → 次/1
jsreport + oneside7(奇数)→ 標題/(0) → 次/1
その他
  • 章見出し(\chapter)の出力の前
  • 部見出し(\part)の出力の前
  • 後付(\backmatter)

上記のものに関しては、「標準クラスにおいて“twoside + openright”に対する処理が行われる箇所では、“twoside + openleft”に対する処理が追加される」ことを除いて、標準クラスと同様になる。