Typst
Typstに関する日本語の記事もかなり増えてきたが、その多くは「具体的な使い方の解説」「便利な機能の紹介」を扱ったものである。そこで「Typstのもっと深いところを学習できる」ような記事、具体例としては Typstの基礎(キホンじゃなくてFundamental) 特…
先日の某言語1キャンペーン用のネタ記事においてMiTeXを紹介した。折角なのでMiTeX自体についてもう少し解説したいと思う。 MiTeXの概要 端的にいうと、MiTeXは「LaTeXのコードをTypstのコードに変換するソフトウェア」である。メインの部分はRustで実装され…
前回は「Typstで \expandafter する」を実現するために「絵を描く」という方針を採用しましたが、これには「TeX言語的要素が乏しい」という問題点がありました。TeX言語的なネタに仕上げようとするなら、やはり「トークン列の展開制御」にマジメに取り組む必…
相変わらず、春のTeX言語キャンペーン絶賛開催中です #春のTeX言語キャンペーン 絶賛開催中です!#TeX #TeX言語 pic.twitter.com/ddXAfu4516— 某ZR(ざんねん) (@zr_tex8r) 2025年4月13日 というわけで何かTeX言語ネタはないかと思案していたところ…… 【問…
これは「TeX & LaTeX Advent Caleandar 2024」の13日めの記事です。 (12日めは 津茶利休 さんです。14日めは TPKato さんです。) これは「Typst Advent Caleandar 2024(シリーズ2)」の13日めの記事です。 結論 「数式の記法は、TypstよりLaTeX方が簡単で…
LaTeXで文献リストを直書きする話 LaTeXで文献リスト(“参考文献”の節に出すリスト)を出力する方法というと、BibTeX1を利用する手順が紹介されることが多い。 \bibliographystyle{jplain}% 文献スタイル(*.bst)を指定する \bibliography{zr-bib}% 文献デー…
いまTypstの学習を始めるとなると、一番重要な情報源となるのは何といってもTypstの公式のドキュメントでしょう。現状ではユーザによる解説記事はまだ絶対数が少なく、そこから“正解”の情報を導き出すのは極めて困難だからです。しかしこの公式ドキュメント…
先週、Typstの新しいバージョンである0.11.0版[2024-03-15]がリリースされた。この版ではintrospection周りの機能に大きな仕様変更が行われている1。 このレベルの仕様変更は久しぶり2であるが、ただしChangeLogの情報を見るとわかるように、Typstでは各回の…
Typstのメソッド呼出を完全に理解する話 Typstの一部の型はメソッドをもつ。例えばarray型の値は自身の長さ(要素数)を取得するためのlen()メソッドをもっている。 #let ary = (1, 2, 3) #ary.len() //==> 3 ここで注意すべきなのは、これはary,lenという(…