マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

Babel な話:LGR を普通のエンコーディングにする話(lgrx パッケージ) (3)

“LGRx”で定義される文字命令の一覧

基本的な文字の命令名は、例えば〈α〉なら小文字が \textalpha、大文字が \textAlpha である(文字の名前の綴りは数式ギリシャ文字と同じ;〈ο〉は omicron)。その他のものを表に示す。

命令文字UCS補足
\textsigmaσ03C3語中形 sigma
\textvarsigmaς03C2語末形 sigma
\textautosigma-自動判別の sigma;LGR の「s」
\PiDelta𐅄10144=\pentadeka;頭字式数字「50」
\PiEta𐅅10145=\pentehekaton;頭字式数字「500」
\PiChi𐅆10146=\penteqilioi;頭字式数字「5000」
\PiMu𐅇10147=\pentemurioi;頭字式数字「50000」
\stigmaϛ03DB=\textstigmagreekイオニア式数字「6」
\varstigma-\stigma異体字
\koppaϟ03DF=\textkoppagreekイオニア式数字「90」
\qoppaϙ03D9文字用 koppa
\QoppaϘ03D8文字用 koppa
\StigmaϚ03DAイオニア式数字「6」
\SampiϠ03E0=\textSampigreekイオニア式数字「900」
\sampiϡ03E1=\textsampigreekイオニア式数字「900」
\anoteleia·0387セミコロン ※1
\erotimatiko;037E疑問符
\textdigammaϝ03DD\ddigamma, \textdigammagreek ※2
\textDigammaϜ03DC\Digamma, \textDigammagreek
\anwtonosʹ0374=\textnumeralsigngreek
\katwtonos͵0375=\textnumeralsignlowergreek
\Ypogegrammeniͺ037A下書きイオタ
\Prosgegrammeni1FBE横書きイオタ
※1 セミコロンに相当する句読点である ano teleia は LGR の符号位置 0x3B にあるが、“LGRx”の定義では誤って 0x26 の文字が割り当てられている。この 2 つの記号はともに middle dot のように見えるが、後者は CB フォントの METAFONT ソースでは “The greek numeral centered dot” という名前が付けられていて、恐らく数の表記に使われる記号と思われる。
※2 \digamma は amssymb パッケージで数式用ギリシャ文字の命令として使われている。

アクセント命令の一覧は以下に示す通り。単純アクセント命令の多く(例えば有気記号)はまず \Dasia という命令を(テキストアクセント命令として)定義して、その後で \< を「\Dasia に展開される(テキスト)命令」として定義している。その辺りの理由はよく解らない。

命令文字補足
\Dasia有気記号(=\<) ※3
\Psili᾿無気記号(=\>)
\Tonos鋭アクセント(=\')
\Varia重アクセント(=\`)
\Perispomeni曲アクセント(=\~)
\Dialytika¨分離記号(=\")
\lowbreve̮下付の短音記号
\u˘短音記号
\=¯長音記号
\DasiaOxia
\DasiaVaria
\DasiaPerispomeni
\PsiliOxia
\PsiliVaria
\PsiliPerispomeni
\DialytikaTonos
\DialytikaVaria
\DialytikaPerispomeni