今年の年賀状。
以前に述べたとおり、年賀状にはその年の数に関連した数学パズルを載せるのが通例である。*1しかし去年はパズルを作っている時間が 4 時間しかなかったので、もはや虫食い算ですらなさそうな何かで済ませた。
肝心の問題の部分の文字が小さくで読みづらいが、以下のように書かれている。
右の図の空きマスに数字や演算記号を入れて各行に正しい計算式を作れ。ただし、各縦列について、上の欄に記されている数字・記号を 1 回ずつ使わなければならない。(例えば左端の 3 つのマスには 2、3、6が 1 つずつ入る。)(問題の図)
やっぱり解り難いので以下に例題を示すことにする。
一番上にあるのはアルカ(人工言語)での新年の挨拶。
* * *
今回は初めて版面を全て TeX(LuaLaTeX)で作成した。これまではペイントソフトで描いた絵の部分と TeX(XeLaTeX)で書いた文字の部分をペイントソフト上で配置するという手順を取っていたが、今回は真ん中の図を TikZ で描くことで全部の要素を TeX で表現している。
- 文書ソース(nyc13.tex) (gist/zr-tex8r)
※ なお、ソース中で \input
している t-yato.tex は署名(上の図の「T.Yato」の文字)の部分のアウトラインデータであるが、ここでは掲載しなかった。従ってこのまま組版すると署名の部分がない版面が出力される。
この文書中では、「テンプレート的 LaTeX」で紹介した templatex パッケージの改良版である「bxluaembed パッケージ」が使われている。また正式公開以前のテストの段階であるが、処理に必要となるので公開しておく。
- bxluaembed パッケージ(テスト版) (gist/zr-tex8r)
*1:ただし、近年は社会の変化が加速して全般的に多忙になっているためか、年賀状に載せるパズルを作る余裕すら失くしている人が多いらしい。非常に遺憾なことである。