「The SATySFi book」の頒布(@技術書典)から、もうすぐ 2 ヶ月が経とうとしています。世の中(ツイッタァー)を見た感じでは、SATySFi のユーザも大分増えてきているという印象です。
例の画像、それが問題だ
さて、SATySFi を実際に導入した人々を観察してみると、SATySFi の導入の目的は大まかに分類すると次の 2 つに分かれるようです。
1 については「SATySFi 完全に理解した」強い人に任せて、ここでは 2 について考察してみます。この場合、demo.saty が無事にコンパイルできればコンプリート、ということになるのですが、その際の一番の懸案となるのが「あの画像」でしょう。
SATySFi のロゴ画像
件のデモ文書の中では、画像挿入機能の実例として、「SATySFi のロゴ」の画像が掲載されています。
この図の部分を出力するコードは以下のようになっています。
+p{ 画像が挿入できる証拠として,ロゴを図\ref(`fig:logo`);に掲げておこう。 \figure ?:(`fig:logo`){\SATySFi;のロゴ}< +image-frame{\insert-image(7cm)(`satysfi-logo.jpg`);} > }
これを見ると、図の中にある画像の正体は satysfi-logo.jpg というファイルであることがわかります。しかし SATySFi のレポジトリの demo.sty があるディレクトリには、satysfi-logo.jpg というファイルは置かれていません。従って、自分で satysfi-logo.jpg を置かないと、コンパイルは失敗していしまいます。
> satysfi demo.saty ---- ---- ---- ---- target file: 'demo.pdf' dump file: 'demo.satysfi-aux' (will be created) parsing 'demo.saty' ... parsing 'stdjabook.satyh' ... ……(略)…… reading 'demo.saty' ... type check passed. (document) ---- ---- ---- ---- evaluating texts ... ! [Error] satysfi-logo.jpg: No such file or directory
フツーのロゴ画像、フツーのデモ文書
実は SATySFi のロゴ画像のファイルはレポジトリの中に含まれていて、tests/images/satysfi-logo-rgb.jpg にあります。
従って、このファイルを作業ディレクトリに satysfi-logo.jpg という名前でコピーすれば、コンパイルが通って、フツーのロゴ画像が入ったデモ文書の PDF ファイルが得られます。
この方法はいわば“模範解答”的なものですが、「デモ文書の組版を最終目標とする」人にとってはどこか物足りなさを感じるでしょう。ここで生成されるのは、これまでに大勢の人が得てきた「フツーのデモ文書」に過ぎません。目標がデモ文書であったとしても、せめてロゴ画像くらいはもっと自分好みのものを使いたいところでしょう。
素敵なロゴ画像、素敵なデモ文書
というわけで、「チョット素敵なデモ文書を作りたい」という人という人のために、チョット素敵なフォント*1を使ったロゴの画像を作ってみました。
satysfi-logo-fm.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
satysfi-logo-aho.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
satysfi-logo-csm.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
satysfi-logo-pp1.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
……えっ、もっと派手な方が好みでしょうか? そこで、もっと彩豊かなロゴ画像も用意しました!
satysfi-logo-aec.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
satysfi-logo-pdd.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
satysfi-logo-are.jpg(JPEG 画像;1282px×376px)
彩豊かなデモ文書
それでは早速、素敵なロゴ画像を使ってデモ文書をコンパイルしてみましょう。
トッテモ素敵なデモ文書ができましたね!
*1:上から順に、「Fetamont」「Computer Modern Funny Italic」「Comic Sans MS」「HGS創英角ポップ体」。