マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

LaTeX で JPEG2000 する話

まあ、JPEG2000 形式の画像が“実際に”使われているのは見たことないけど……。

最近の dvipdfmx の改修で、JPEG 2000 形式の画像がサポートされた。最新の W32TeX では既に使用可能になっている。

普通に graphicx パッケージの \includegraphics 命令で読み込むことができて、拡張子が .jp2 または .jpf のファイルが JPEG 2000 形式だと見做される。*1

\includegraphics[width=5cm]{tiger.jp2}

まあ、JPEG2000 形式の画像が“実際に”使われているのは見たことないけど……。

PDF 出力の TeX エンジンでのサポート

ところで、先に挙げた TeX Forum の浮亭氏の投稿によると、ConTeXt MkIV では JPEG 2000 が扱えるという。気になったので、PDF 出力のエンジンでのサポートの状況について調べてみた。

どうやら、LuaTeX では JPEG 2000 がサポートされているようだ(pdfTeX や XeTeX は非サポート)。

ただし、現状では、graphicx のドライバ*2では JPEG 2000 のサポートは考慮されていない。なので普通に \includegraphics 命令で JPEG 2000 画像を指定しても上手くいかない。しかし、次のようにパッケージレベルでの設定を自分で追加すると、\includegraphics 命令で扱えるようになる。

% LuaLaTeX 文書(文字コードは UTF-8)
\documentclass[a4paper]{article}
\usepackage{graphicx}
% 画像タイプを追加設定する
\DeclareGraphicsRule{.jp2}{jpg}{*}{}
\DeclareGraphicsRule{.jpf}{jpg}{*}{}
\begin{document}\noindent
\includegraphics[width=5cm]{tiger.jp2}
\end{document}

まあ、JPEG2000 形式の画像が“実際に”使われているのは見たことないけど……。

*1:bbox 取得に関する扱いは他のビットマップ形式と同じ。最新の W32TeX の場合、extractbb がパイプ経由で自動実行される。

*2:pdfTeX と共用であり、ファイル名は pdftex.def。