マクロツイーター

はてダから移行した記事の表示が崩れてますが、そのうちに直せればいいのに(えっ)

2011-01-01から1年間の記事一覧

例の発表のスライド

TeX

スライドの PDF ファイルをソース一式と一緒に奥底に置いた。そのうちに「集い」の公式ページにも掲載されるであろう。 今回の資料も前回と同じく XeLaTeX + beamer で作成したが、加えて初めて zxjatype パッケージを使用することにした。*1本当は LuaTeX-j…

やりました。

TeX

やってしまいました。 それにしても「TeX ユーザの集い」の実行委員会のパワーは恐るべし…。 ちなみに、このタイトルスライド*1のデザインについでであるが。 元ネタが判らない人は Knuth 氏の発表を確認してみよう。 *1:PDF 文書の中の 1 ページです。念の…

Tフォントが凄い件 ※ただし非漢字に限る

「Tフォント」の「第一期β版」が公開されている(2011 年 2 月)ことを割と最近になって知った。全然話題にならなかったせいか全く見逃していた。 Tフォントは約 12 万字の漢字*1を収録することが予定されているが、今回の版で収録されているのは「GT漢字セ…

PerlTeX でナベアツしてみる件について

TeX

先日 W32TeX を更新している時に、ふと、W32TeX に PerlTeX が入っていることに気が付いた。*1折角だから、NabeAzz してみた。[sample.tex] \documentclass[a4paper]{jsarticle} \usepackage{perltex} \usepackage{type1cm} \newcommand*{\textFunny}[1]{% {…

まとめ:簡単!今すぐ OpenType できる方法

% 文字コードは UTF-8; xelatex で組版 \documentclass{article} \usepackage{fontspec} \usepackage{xltxtra} % \XeTeX ロゴのため \usepackage{color} \definecolor{dblue}{rgb}{0,0.1,0.4} \definecolor{lcyan}{rgb}{0.8,1,1} \pagecolor{lcyan} % ペー…

dvipdfmx で OpenType する件について (CJK パッケージ編)

長く続いたサブフォント定義ファイル(SFD ファイル)関連の解説もようやく一区切りが付いた。折角サブフォントの話をし終えたので、今回は(非常に難解とされる)「CJK パッケージに新しいフォントを持ち込む話」を述べようと思う。ただし UTF-8 で入力する…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-8)

(前回の続き) 各 TFM 生成ツールにおける SFD ファイルの扱い これまでの説明は ttf2tfm を用いる場合についてのものであり、次のようにコマンドを起動するのであった。 ttf2tfm mplus-1p-regular.ttf mplus1ps-r-@Samp0TeXStd@ Type1 フォント(afm2tfm …

やります。

TeX

やってしまいます……。

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-7)

(前回の続き) DVI ウェア/レンダラ毎のマップ行の書き方 いずれの場合も、TFM 名の中で SFD の名前を〈@〉で囲って入れるという点は共通である。だから、この形の文字列を「サブフォントで定義されたフォントの名前」とみなして、例えば「このパッケージ…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-6)

(前回の続き) サブフォント定義ファイル(SFD ファイル)を用いたフォントの設定の話が続いている。今までの話では、TFM 生成ツールとして ttf2tfm、DVI ウェアとして dvipdfmx を用いるという前提で話をした。今までに言及した TeX 関連ソフトウェアの多…

ちょっと一服

かなり激しい解説文章が続いたので、ここで一息つきたい。「M+ 1P Regular」の文字コード表を思う存分に鑑賞して至福のひと時を! まずは OT1・T1・LY1 の各エンコーディング。 mplus1ps-r-ot1 mplus1ps-r-t1 mplus1ps-r-ly1 次はキリル文字のための T2A エ…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-5)

(前回の続き) SFD ファイルで「普通の」エンコーディングを定義する これまで、サブフォント定義ファイル(SFD ファイル)の「本来の」使い方――すなわち、大規模文字集合を複数の TFM ファイルで分割して表現する――について説明してきた。ここからは、SFD …

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-4)

(前回の続き) SFD と .enc の「エンコーディング指定」の決定的な違い これまでの説明だと、何となく、SFD ファイルというものは、「複数の .enc ファイルでサブフォントのエンコーディングを定義していたものが、1 つのファイルで済むようになる、簡便な…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-3)

(前回の続き) 文字範囲指定の詳細 サブフォント定義ファイル(SFD ファイル)における各サブフォントごとの定義の行 の <符号位置範囲> は次のように記述する。 通常は TFM の符号位置 0 から 255 に対応する実フォントの Unicode 符号位置(整数値、0x を…

TeX ユーザの集いの LT 枠が埋まらない件について

TeX

まだまだ募集を続けているけど全然応募がなくて寂しい感じ……。 こんな状況なら、多分、何でも受け付けてくれるだろう。だったら、日頃ずっと、 TeX なんかやめて○○○を使えばよいのに という思いを心に溜め込んでいる人は、積日の思いを心底から叫んでみるチ…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-2)

(前回の続き) サブフォント定義ファイル この状況を改善するのが、サブフォント定義ファイル(SFD ファイル;拡張子 .sfd をもつ*1)による指定である。SFD ファイルを使うと、256 個の .enc ファイルに相当する内容が次の 1 個のファイル Unicode.sfd で…

dvipdfmx で OpenType する件について (SFD 編-1)

昨日の記事で述べたように、日本語(一般に CJK 言語)の OpenType に対して「.enc ファイル + dvipdfmx」の組み合わせで欧文フォント(TFM)を対応させようとすると、一部の環境で文字が表示されないという状況に陥る。そして、それを回避する方法として、…

Palatino Linotype で試して見ると (2)

昨日の記事で、Palatino Linotype (+ .enc ファイル + dvipdfmx)でも「特定の環境だけ表示されない」現象が生じると書いたが、改めて、Windows XP + Adobe Reader 9 での Palatino の表示を試したところ、正常に表示されていた。つまり、昨日書いたことは…

Palatino Linotype で試してみると

Windows に入っている「Palatino Linotype」について、ec.enc を使って一連の作業を行って、Adobe Reader X で開くと……表示された!!((符号位置 18h と 1Ah に出力されているのは .notdef グリフである。本来 T1 でこの位置にあるグリフ(/perthousandzero …

dvipdfmx で OpenType できない件について……

昨日まで 5 回にわたって「OpenType フォントを LaTeX の欧文フォントとして用いて dvipdfmx で PDF 文書に変換する」ための方法を解説した。その際の例として日本語フォントである「M+ 1P」(の欧文のグリフ)を用いたのだが、これは少しまずかったかも知れ…

dvipdfmx で OpenType する件について (5)

(前回の続き) LaTeX サポートファイルの作成 最後にフォント定義ファイルを用意する。今の例(直立と斜体がある)は「持ち込む練習」で用いた「CM Sans Serif Quotation」と同じパターンになっているので、それに倣う(つまりイタリックを斜体で代替する)…

dvipdfmx で OpenType する件について (4)

(前回の続き) 前回の一連の作業では、LY1 エンコーディングを用いた。LY1 は収録文字範囲の割と貧弱な(Latin-1 または CP1252*1程度をカバーする)フォントに対して用いるには最適である。しかし、「M+ フォント」は日本で制作されたフリーフォントとして…

dvipdfmx で OpenType する件について (3)

(前回の続き) LaTeX サポートの作成 LaTeX サポートの要であるフォント定義ファイルの作り方については、「持ち込む話」で既に説明した。まずは、各フォントの対応先となる NFSS 属性値を決める必要がある。「M+ P Type-1」の場合、直立体のウェイトの異な…

dvipdfmx で OpenType する件について (2)

(前回の続き) マップファイルの作成 dvipdfmx のマップの形式は実際に必要となる情報だけからなるので非常に単純である。 〈TFM名〉 〈エンコーディングファイル名〉 〈実フォントファイル名〉 [〈オプション〉] 先に示した pdfTeX のマップの内容をこの形…

dvipdfmx で OpenType する件について (1)

今回は、OpenType フォント(TrueType フォントを含む*1)を LaTeX + dvipdfmx で使えるようにする手順を、その原理の説明を含めて解説することにする。インストール対象のフォントとして、「M+ P Type-1 ファミリ」を用いる。 例によって、「欧文フォントの…

BXattritta を使ってみる

BXattritta パッケージのインストール法に絡めて updmap の解説をしたが、肝心のパッケージの使用法をまだ述べていなかったのでここで書いておく。「和文ゴシック + 欧文サンセリフ」を「マルベリ + Attritta」にする例。bxattritta パッケージに sfgt オプ…

TFM 名(Berry 命名規則)と NFSS の属性の関係

TeX

TFM 名(Berry 命名規則、あるいは「ZR 命名規則(謎)」*1)の Weight、Variant、Width の属性は NFSS のシリーズ、シェープの属性と似た概念であるが、前者は「元のフォント名で称されているもの」、後者は「実際に LaTeX でどの属性値を使いたいか」によ…

オレオレ命名規則について語ってみる

TeX

私自身は、TFM の名前を決める時に、Berry 命名規則ではなく、それを少し変更した「ZR 命名規則(謎)」を用いている。これについての経緯は以前の記事で説明した。拙作のパッケージの中の TFM の名前の付け方が気になる人*1のために、この命名規則について…

Berry 命名規則とオレオレ命名規則

TeX

「持ち込む話」の中で Times のファミリを TeX で扱う例を載せているが、そこで登場する TFM の名前は次のようになっている。 ptmbi8t = T1, Times Bold Italic ptmbi7y = LY1, Times Bold Italic pplbi8t = T1, Palatino Bold Italic ptmri8t = T1, Times I…

LaTeX に新しいフォントを持ち込む練習

TeX

「マルベリでないフォントの話」で、CM Sans Serif Quotation Style の話をして、それが既定では NFSS でサポートされていないということを述べた。「LaTeX へのフォントの持ち込み」の練習として、これをファミリ cmssq で使えるようにしてみよう。要件は以…